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2021年新年のご挨拶

 謹んで新春をお祝い申し上げます。
スズケン一級建築士事務所では、皆様にとって心に響く、喜びの多い建築を提案する事務所として磨きをかけていきます。
本年は、これまで建築設計で培ってきた、三次元設計の技術と相性の良いデジタルファブリケーションやVRとの連携をさらに深めていく1年にしていきたいと考えております。デジタルファブリケーションとの組み合わせにより一昨年製作した照明器具などのプロダクトへの応用、昨年実施した建築現場への複雑で大量の下地材料の提供と実験的な試行を繰り返してまいりました。その中で多くの可能性に気づきました。その可能性の一部を皆様の生活に役立てる形にしていきたいと考えております。具体的にはこれまで積み上げた住空間の設計技術の上にデジタルファブリケーション技術を活かしたプロダクトを提供したいと考えています。発表できるように昨年より準備しております。
建築設計においては、さらに二つの方向性で事務所の力を伸ばしていきます。意匠設計事務所として建築デザインの特徴が、的確にお客さまの意図合致しているか確認する作業をより体験的なものに変えていきます。図面やスケッチだけでは伝えきれない内容をバーチャルリアリティーや動画を使って体験的に感じていただけるようにしていきたいと考えています。機能性や経済性だけでは伝えきれない建築の持つ力をお客様と経験的に共有しながら設計を進めていきます。もう一つは、実際に人が集う場所を大切に作ることです。光と風とそこにある空気感によって同じ場所に集う人々が共に生きることの喜びに結びつく空間をさらに志向していきます。そしてそこにいる人間のためだけの快適性を追い求めるだけでは、人々の心に響かないということも重要な要素として考えています。そこにはまだいない将来の人々や、人以外のなにかも幸せにできる建物を作ることを目指していきます。
目黒に拠点があった11年ほど前に発表した「人も棲む家」は当初はまったくの夢の中の建築として国際コンペのために共同制作したものです。しかし、今はより具体的な手法を用いて一歩一歩近づいていく目標の一つとなっております。今年で長野に拠点を移して10年となります。このような心境の変化も、山の中の空間が与えた影響と技術の進歩であると考えています。空間が人の心境に与える影響を実感している今、我々が設計する空間をより大切に一つ一つ作り上げてまいります。
本年もこれまで同様引き続きよろしくお願いいたします。
空間にかかわるお困りごと、ご相談がございまいたら、是非お気軽にお声かけ下さい。
スズケン一級建築士事務所 代表 鈴木貴詞

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